
あらためて前方を注視してみると・・・いや、真っ暗で注視などできなのであるが・・・出口の光を全く感じない。 この闇に果たして終点があるのだろうか・・・。 不安になってくる。

それにしても、このような隧道があることに、ホント、感謝の気持ちでイッパイである。
出口が見えないのである。 照明がないのである。 途中で曲がっているのである。 人もいないのである。 暗闇が濃いのである。 長いのである。

その先に突如現れた待避所。 待避所好きのぼくチンはもう堪らない。 悶絶寸前だ。
この新青崩隧道は、玄倉林道という林道の途中にあるのだが、この玄倉林道は、許可車両を除き、完全車両通行止である。 ところがである・・・。
クイック・ニック氏と二人で林道を歩き始めて間もなく、ホンダのバモスが我々を追い越していくではあ~りませんか。 我々の数メートル先でバモスが停車。 何と、乗せてくれると言うのだ。 ありがとうございます! 我々二人はありがたく乗り込み、その後、バモスはこの新青崩隧道を通過することになるのだ・・・。
バモスは許可車両であった。 バモスのおっさんたちは、この先の吊り橋の修理が目的の業者さんである。 新青崩隧道は初体験のようである。 以下は新青崩隧道に突入したおっさんたちの会話である。
おっさんA: 「おぉ、トンネルだ」
おっさんB: 「・・・」
おっさんA: 「真っ暗だ」
おっさんB: 「・・・」
おっさんA: 「長いな」
おっさんB: 「・・・」
おっさんA: 「なんか、恐いな」
おっさんB: 「おぉ・・・」
おっさんたちの唇は、確かに、震えていた。
読者の皆さま、どうか想像してみてください。 あなたは、人里離れた見ず知らずの山奥で、ハンドルを握っているドライバーである。 突如、ポッカリと口を開けたトンネルが出現する。 トンネルに突入したあなたは、出口が全く見えないことに驚愕するであろう。 ヘッドライトを点灯するも、光が闇に吸い込まれる。 走っても走っても、出口がやってこない。 あなたは、キューンとなってしまう。 そして恐怖と不安に耐えきれず、同乗者に震えた声で話しかけるのだ。 「なんか、恐いな」と。
私とクイック・ニック氏は、初めて新青崩隧道に突入したおっさん達の魂の叫びを確かに聞いたのである。

照明を一段階落としてみる。
闇はまだまだ続いているようだ。 恐怖と歓喜が入り混じったような、複雑な気持ち。
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- 2012/03/27(火) 10:18:39|
- 新青崩隧道
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長くて狭くて暗い隧道。
当ブログの目的とする隧道である。
これから御紹介する新青崩隧道は、「長くて暗い」隧道である。
場所は、“
こちら”。
「新青崩隧道」という名があるからには、「旧」隧道もある。 しかし、旧隧道は落盤の危険性があり平成19年2月に閉鎖されてしまった。 旧隧道の記事は後日掲載するとして、この「新青崩隧道」は旧隧道とほぼ平行するように掘り進められ、平成23年10月に完成したのである。
上の写真を見ていただきたい。
真新しい純白のコンクリートが光る、堂々たるポータルである。 長さ327m、幅3m、高さ4.5m。
この隧道、新しいとは言え、侮れぬ。 アナドレーン!!

なんじゃぁこりゃあ!
坑口から一歩進んだ、の図である。
出口が見えないのである。 奥深いところでカーブしているのだろう。 照明の類は一切なし。
キテます。これはキテます。 はっきり言って、さらなる一歩を踏み出すのに相当勇気がいるのである。
あぁ~
この瞬間、たまらない。
今回の新青崩隧道のレポは、2011年12月4日に“
春日氏”と、さらに2012年2月14日に“
クイック・ニック氏”と突撃した内容に基づいています。
乞次号。
- 2012/03/22(木) 09:26:33|
- 新青崩隧道
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待避所の先に何かを見つけた二人。
尻光のまきき氏と尻黒のDAiN氏。

こりゃぁ、一体何だ?
付近はビショビショに濡れていた。

割れ目から水がチョロチョロと流れ出ていた。
水抜きのようであるが、詳細は不明。

その先にも待避所があった。
本隧道は2か所の待避所を有するのだ。

こうやって見ると、まきき氏ライトがいかに強力であるのかが分かる。
出口は近い。 進んでしまおう。

出口付近。
濡れていた。
過去に何人ものパンツを濡らした楢尾トンネル。
我々はどうやら無事だったようだ・・・。

出口付近の大崩落部。
消費期限はかなり迫っているようだ。

反対側坑口。
(完)
- 2012/03/16(金) 14:18:02|
- 楢尾トンネル
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楢尾トンネルに突入だ。
コンクリートは明らかに劣化している。
壁面がポロポロと崩落を始めている。

天井に目を向けると、このようなものが・・・。
この照明に灯が入ったこともあったのかなぁ?

さらに進むと、素掘り形状が現れ、さらにその先には待避所のような形状が!
胸がキューンとなる。

待避所風景。
毎度のことながら、このコントラストはたまらない。
素掘り部分から急に姿を現す、不自然な広場。 800mを超える長大隧道の中にである。
自分が闇の中に存在していることを再確認する瞬間でもある。
その一方で、画面左側に見える標識が気になります!

うわぁ~
出たぁ~
速度制限30km/h。
かつてこの隧道で使用されていたものなのかなぁ・・・。
- 2012/03/08(木) 09:55:50|
- 楢尾トンネル
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もう2年以上も前のハナシであるが、まきき氏とDAiN氏と当方の三人で、富山県の利賀村の、楢尾トンネルを訪問した。
2009年11月のことである。
場所は、“
こちら”。
地図をご覧になればお分かりのように、楢尾トンネルは新旧が東西に平行に伸びている。 しかも長大隧道である。
ところで、相互リンクさせていただいてる、“
険酷隧に魅せられて・・・。”で楢尾トンネルの様子が詳しく紹介されている。 で、今回、当ブログも便乗しようという訳である。
“
トンネルコレクション”でも近々、テリオス号の突入動画が掲載されるはずだ。
という訳で、上の写真は東側坑口である。

せっかくですからこの角度も見て下さい・・・。

撮影風景。 向かって左、まきき氏。 右、DAiN氏。
おにぃちゃんたち、そこまでする必要ないんじゃない? と、ぼくチンは、パンを頬張りならがら、そう思いました・・・。
- 2012/03/01(木) 11:54:57|
- 楢尾トンネル
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